p s u k e の 俯 瞰 慧 眼

溢れ出る言葉の記録として書き綴っているブログ。まずは何より自分のため、でも誰かの何かに響けば尚倖。

狭小の美学と日本人のメンタリティ。

本日、NHK「首都圏情報ネタドリ」でも特集されていましたが、今、東京23区内では、駅近の狭小物件に対する人気が高まっています。

最寄駅から徒歩10分以内、狭い代わりに家賃は相場に比べて2割ほど手頃、という点がポイントです。

 

主に住職近接を求める若者のニーズを満たしているのですが、思えば不思議な話です。

 

なぜなら、仕事が都心に集中しているとは言え、人口減少フェーズに入った日本では、全国的に見れば住まいの確保は以前に比べて随分と容易になっており、本来であればもっと多様なライフスタイルが存在するはずだからです。

 

ましてや、今はインターネット環境も整い、その気になればテレワークや在宅勤務が十分に可能な時代です。

(企業が本音として、そうした働き方に前向きか、という問題は残りますが。)

 

にも関わらず、駅からの距離を最優先事項として挙げ、引き続き狭い住まいを選び、そうして生まれた余剰の時間はスマートフォンに向かって過ごす。

そんな傾向が加速するのは何故なのだろうと考えざるを得ません。

 

根拠のない仮説ですが、やはり背景にあるのは日本人の気質なのでしょうか。

 

古くは茶室のメンタリティに通ずるような、「狭さに対する美学」。

 

多くの日本人の深層心理には、広い豪邸に憧れはあるものの、いざ住んだら落ち着かない、というアンビバレントな思いがあるのかもしれませんね。

 

であれば、事業者としてはそうしたメンタリティは所与のものとして、「狭さを極める」発想をすることは、1つの最適解なのかもしれません。