p s u k e の 俯 瞰 慧 眼

溢れ出る言葉の記録として書き綴っているブログ。まずは何より自分のため、でも誰かの何かに響けば尚倖。

Japanese apartment進化論。

今から20年ほど前、とある公立の中学校に通っていました。

そこで配られた英語の教科書に、「アパート(apartment)」と「マンション(mansion)」という2つの単語からイメージされる建物の大きさやグレードが、日本語と英語では大きく異なる様子が描かれれていたのを、不思議と鮮明に覚えています。

 

英語では豪邸を意味する言葉を、コンクリートの塊のような箱モノに対して惜しげもなく使う日本の感覚に対して、当時は恥ずかしさを抱いたものでした。

 

一方、「アパート」については、それほど違和感なく使われているように感じ、好意的に受け止めました。

 

そして、あれから少なからず時が経過した今となって、日本のアパートは独自の発展を遂げてきていることを、興味深く見ています。

 

日本の気候風土にあった木造をベースにしつつ、狭い土地に合わせたスキップフロア・ロフトの活用や、外壁のサイディングボードなど、コストパフォーマンスに優れた建材の利用といった創意工夫が積み重ねられてきていることに、日本人の十八番である「カイゼン」の精神の一端を垣間見る思いです。

 

年間の新規住宅着工件数は緩やかに下降線を辿っているものの、そのうち4割ほどを貸家が占める状況は続いており、新築アパートが乱立する状況に、一部からは批判的な声が聞こえてきます。

 

しかし、よく練られた建物が増えることで、街の景観も良くなりますし、住む人の満足度も高まっていくはずですので、そうしたプラスの側面にも、目を向けたいところです。

 

とは言え、地主が相続税対策などを目的に、メーカーや業者の言うままに作るアパートについては、いずれ淘汰される可能性が高いでしょう。

 

新築アパートに投資するのであれば、次の2つの方向性のうち、どちらかにエッジを立てて行う必要があります。

 

・都市部、駅から徒歩10分以内、狭小、単身の若者ターゲット

・地方都市、駅近か駐車場完備、80平米以上、DINKsやファミリー層ターゲット

 

加えて、外国人にとっても住みやすいか?、旅館や民泊など多種多様な運用ができるか?、までを念頭に置きたいところです。

 

(和のテイストを取り入れたり、地域性を持たせたりといったアレンジも喜ばれるはずです。)

 

こうした先駆的な取り組みをするオーナーや投資家が増えることで、海外でも「The uniqueness of Japanese apartments」といった具合で注目が集まるかもしれないですし、期待と可能性は膨らむばかりです。