稼働率革命。
不動産業で大切な指標の1つである物件の稼働率。
稼働率が高ければ高いほど望ましいのは間違いなく、その結果として「空室期間が短ければ短いほど望ましい」との考え方が通説になっています。
ベースとしては確かにその通りだと思うのですが、実際に営んでみると、違う見方があることにも気付かされます。
昨日ふと腹落ちしたのが、「適正な空室期間は、入居者さんの平均的な入居期間によって変わるのでは?」という仮説です。
学生などを対象に、2年ほどで入居者さんが入れ替わっていくモデルであれば、空室期間が長くなれば、たしかに致命的です。
一方、10年スパンで住んで下さる方のニーズが見込めるのであれば、お部屋が空く期間があったとしても、ある程度は焦らず取り組むことが可能なはずです。
賃貸アパートなどの空室率が平均30%と言われる時代を迎え、仲介・管理各社やオーナーなどが、こぞって満室率や空室期間の短さを競う時代だからこそ、視点を変えることで、個性が生まれるように思います。
稼働率について、もう1つだけ。
以前とあるサービス業で働いていた際、その稼働率の低さがずっと引っかかっていました。
1日24時間のうち、売上が生じる(すなわちお客さんが入る)時間が、平日であれば5時間ほど、土日や祝日でも10時間ほどしかなかったのです。
雑居ビルの1フロアを借りての営業でしたから、残りの時間は「ただ賃料を支払っているだけ」の状態です。
そして、それを実質的に負担しているのは、限られた時間にいらして下さるお客さん達、という構図でした。
このビジネスモデルには、大いに改革の余地があると、今でも考えています。
着想のヒントは、意外と「俺のイタリアン」辺りにあるかと当たりを付けています。
数年の準備期間を要しますが、いずれ解決策を提示できるよう、虎視眈々と機会を狙っています。
指標をどんな角度から見るか?、何に問題意識を持つか?には、事業者としての個性が反映されると思います。
ユーザーやお客さんに喜ばれ、かつ自分らしく運営できるポイントを見つけ続けていきたいものです。