シンガポールの投資家と競争。
Googleアラート(※)が「不動産投資」のキーワードで集めてくれた情報の中に、目を引くものがありました。
シンガポール在住のファイナンシャル・プランナーの女性が書いた記事で、シンガポールの富裕層にとって、東京都心部(千代田区・港区・中央区・新宿区・渋谷区など)にある、2,000万円から3,500万円くらいのワンルームマンションが魅力的な投資対象になっていることを報じたものです。
目新しい話ではないのですが、「ワンルームマンションへの投資=海外投資家との競争」という図式を確認させてくれた点で、貴重でした。
(もっとも、株式投資などであれば、世界中の機関投資家とも戦わねばならず、競争はさらに熾烈なものになるでしょうから、そうした分野と比較すれば、マンションの区分所有も、日本人投資家にとって勝ち目のある戦いなのかもしれませんが。)
ここで併せて考えてみたいのは、「一棟ものへの投資であればどうか?」という点です。
記事にもありましたが、海外の投資家が日本で融資を受けることは難しく、投入できる自己資金は多くても数千万円、という方が多いようです。
そうなると、日本人投資家が金融機関からの借入でレバレッジを効かせて勝負する1億円以上の案件については、海外の投資家があまりおらず、日本人同士の競争を制すれば良いことになります。
ましてや、木造在来工法で建てた新築アパートなどであれば、海外の方が適正な評価を下すことは大変でしょうから、まさに日本人の独壇場です。
自身の考えとして、別に閉塞的な市場環境を望んでいるわけではないのですが、以前から案外見落とされがちなポイントとして注目していましたので、今回の記事をキッカケにまとめてみました。
(※)Googleアラート:事前に設定した特定のキーワードで情報を集めてメールを配信してくれる無料サービス