p s u k e の 俯 瞰 慧 眼

溢れ出る言葉の記録として書き綴っているブログ。まずは何より自分のため、でも誰かの何かに響けば尚倖。

我が子に教えたい金融知識。

30代を迎える頃まで、銀行などの金融機関に対して、「出来ればお近づきになりたくないなあ」という思いを、少なからず抱いていました。

 

振り返ると、巷で言われる「銀行は晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」ようなイメージが先入観としてありました。

加えて、「金融機関に、事業の評価なんか出来ないっしょ」という気持ちで、どこか見下していたのだと思います。

 

そのため、もしまとまった資金が必要になれば、自分で稼ぐか、投資家さんにプレゼンして、事業性を認めてもらえばいいか、とぼんやりと考えていました。

 

なんとも幼稚な発想です。

 

まず、事業の評価を金融機関に丸投げする考え方が、今となっては恐ろしすぎます。

「こんなに魅力ある事業なので、融資を受けたい」と伝えるのは、事業家の仕事です。

その際、(作り込み過ぎて、後々修正だらけにならない程度で)見通しについて数字を伴って語れる準備が必要なことも、今であれば「当たり前」になりました。

 

また、投資家から出資を受けるといった、いわゆる「直接金融」についても、それはそれで特有の怖さを伴うことも、以前はあまり理解できていませんでした。

個人間では、それまでの関係がどれほど親密であっても(あるいは親密であればあるほど)、「金の切れ目が縁の切れ目」となり得る、今はそうした面に対して、随分と慎重に考えるようになりました。

 

いずれにせよ、金融機関にとって好ましい顧客になるためには、実績の積み重ねが欠かせません。

そのため、子どもが15歳、18歳、あるいは22歳で世に出るまでに、そうした素地を育むことは、親の責任範囲かもしれません。

具体的に教えておくポイントとしては、継続的にお金を得られる術の習得、費用(投資)対効果を考える習慣、良質な借入と破滅を導く借金の区別、など。

あとは、きちんと挨拶をする、約束の時間を守るといった、「躾」の部分も大切ですが、これらはあらゆる事柄に共通して大切なことですね。

 

ちなみに、何よりの教育は、子どもが物心ついた頃合いを見計らって、一緒に銀行に連れて行き、「大人の話」を聞かせることでしょう。

自身でも実践したいですし、リスクを背負って立派に生きているお母さん、お父さんにも、ぜひ勇気を出して「子ども同伴の銀行詣で」にチャレンジしてほしいと思います。