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築古アパート再生マニュアル3/8ーパートナー選定1「管理会社」編ー

「築古アパート再生マニュアル」の第3弾です(前回の記事はこちら)。

今回は、賃貸経営に欠かせないパートナー選定に関しての第1回、「管理会社」とのお付き合いのポイントをまとめてみます。

管理は自分たちで?それともプロにお任せ?

賃貸経営において、オーナーは不動産会社に大きく2つのことを依頼をする選択肢があります。1つは入居者の募集、もう1つは物件の管理です。

このうち、後者を依頼すると、賃料の回収やトラブルが生じた際の解決を不動産会社に委ねることができる一方で、賃料の5%ほどを支払うことになります。仮に月々の家賃収入が50万円であれば手数料は2.5万円、年間では約30万円となり、決して少ない金額ではありません。

そのため、オーナーの中には自ら管理業務を担い、不動産会社には入居者募集だけを任せる方も少なからずいます。

しかし、相続した築古アパートの「アカツキ」については、物件管理をプロの手に任せることが正解に思われました。

理由は、相続前の状況にあります。まず、それまで様々な業者に客付けを依頼していたため、入居者ごとに担当の不動産会社が異なっていました。そのため、仮に入居者間でのトラブルが生じた際に、だれが責任を持って対応するか?曖昧になることが予想されました。

加えて、契約の更新などもきちんと行われていなかったようで、酷い場合だと、手元にある最新の契約書が30年前のまま、といったものまでありました。

そこで、入居者との間で取り交わす書類の正確さや、家賃回収の確実さなどを重視して、誠実かつ信頼できる不動産会社を探すことにしました。

「ここ!」と思える不動産会社探し

まずは手元に残されていた名刺や契約書を頼りに、相続前に付き合いのあったと思われる不動産会社数社に、コンタクトを取ることにしました。

内訳は、大手アパートメーカーの賃貸・仲介部門や23区内の格安物件を専門に扱う会社、地域で数十年に渡って事業を営んでいる個人商店のような会社まで、様々です。

そして、これは残念なことですが、やりとりの過程を通じて、業界の水準が決して高いとは言えない実情を実感するに至りました。

詳細は省きますが、少なくない数の「嘘」を目の当たりにして開いた口が塞がらない思いを抱くと共に、こうした会社に限って言えば、手心を加えることなく付き合いを終える判断をしていきました。

一方、対応に誠意が感じられる会社とも出会うことができました。

1つはスターツ社の運営する「ピタットハウス」です。過去、借り手として2回ほどお世話になり、その時の印象も良かったですし、貸し手として赴いた今回も、同じように感じました。

ただ、「ピタットハウス」の場合は、主にハイスペックな物件を中心に扱っているとのことで、築45年の木像アパートである「アカツキ」に関しては、取り扱いが難しいとの結論でした。

飛び込みで訪ねた会社も含めると、10社以上の不動産会社と話をしてみましたが、「ここ!」と思える不動産会社を見つけるには至りませんでした。

Oハウジングとの出会い

そうした中、2018年の半ば頃、商圏内の某駅前に立地するセンチュリー21の加盟店(以後Oハウジング)から一本の電話を貰う機会がありました。内容は、入居者の更新作業に関しての確認だったはずですが、電話口での担当Mさんの様子から、真面目さや一生懸命さを感じました。

センチュリー21のロゴ

センチュリー21のロゴ

そこで、実際にお店に赴いて何度かお話を伺っていく中で、次のような良さや強みがあることが確認できました。

  • 入居者 / オーナーのいずれにとっても明快なドキュメントを作れること
  • SUUMO / HOME'S / at homeの3大ポータルへの物件掲載に力を入れていること
  • 管理物件の入居率が公開されていて、その数字が90%台後半と高いこと

加えて、Oハウジングからの様々な提案が、入居者の視点に立ったものであることも踏まえて、こちらに管理をお願いすることに決めました。

その結果、これまで宙に浮いていた契約書の取り交わしや賃料回収の段取りが整いましたし、何よりも長らく空室だった1階の3室に入居が決まり、稼働率を向上させることができました。

今回のまとめと教訓

再生マニュアルの第3弾として、管理会社選定の様子を綴ってきました。

そこからは、次のような教訓が見えてきます。

  1. 自主管理と外部委託、どちらが正解か?はケースバイケース
  2. 納得できるパートナーと巡り合えるまで諦めず探し続ける
  3. 良い管理会社の条件を理解しておく

第4弾となる次回は、工務店の選定に焦点を当てる予定です。