「相見積ありき論」再考。
今日は、昨年半ばよりお世話になっている職人さんが作ってくれた見積書を精査しました。
オーナーの事情はもちろんのこと、入居者さんの住み心地に対する気配りも感じられ、「一生懸命やって下さったんだなあ」と温かい気持ちになりました。
もちろん事業としての冷静な判断は必要ですが、こうした提案を受けると、信頼感はグッと深まりますね。
職人さんと腹を割った話ができるようになって以来、いわゆる「相見積」を取る必要性が薄れたと実感しています。
アパート経営を始めた当初は、泥縄式に読み漁った書籍の全てに「相見積を取りましょう」と書かれていたこともあり、素直に取り入れてみた時期があります。
しかし、どう考えても「これって、見積もりを作る側にとっては負担なだけなのでは?」という疑問が拭えませんでした。
確かに、複数の見積もりを見比べることで、相場観を養うことは可能だと思いますが、これはオーナー視点の言い分に過ぎません。
特に今は、あらゆる工事の相場をインターネット上で知ることができる時代です。
こうした中で相見積ありきで考えるのはオーナーとして怠慢な気がしますし、少なくとも自分としては、こちらが勉強すれば済むことは勉強する、と考えた方がしっくりきます。
ちなみに、出てきた提案が一見すると「高い」と感じることも、もちろんあります。
しかし、お話を伺った上で値付けの根拠にきちんと正当性があれば、快くお願いするように努めています。
むしろ、なぜ高いか?を飾ることなく話す姿にこそ、プロの仕事を感じます。
ということで、巷の通説とは180°真逆の発想かもしれませんが、思ったままを書いてみました。